へんこつ日誌

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2003年06月24日(火) ヘッドライト・テールライト [長年日記]

§1 プロジェクトXじゃありません。自動車のことです。

最近ヘッドランプを青白い光のモノに変えている車が増えています。青く見えるくらい白いランプがいかにもよく見えるという錯覚を起こすのでしょうか。良く照らしているように勘違いするようです。

普通のヘッドランプは少し黄みがかった感じがします。青白いランプに比べると少しくらいのではないかと錯覚しがちですがそう言うわけではありません。たんなる色の特性です。実際には青い光より黄色い光の方が波長が長いので遠くまで届いているのです。そのため、光が届きにくい霧などの中でも遠くまで届くようにフォグランプは黄色いのです。

が、最近の車はフォグランプと言いながらヘッドランプと同じ白い色のランプをつけています。これはフォグランプではなく補助ランプですね。通常のヘッドランプとは違い低い位置で道路を照らすように設置されています。霧の中少しでも道標を見つけやすいようにだと思います。そもそも、こちらから照らすと言うよりも相手が見つけやすいようにつけていると思った方が良いかも知れません。当然黄色い方が波長が長いので視認性が良くなります。

ヘッドランプが青白くて補助ランプまで白いとそれだけでも無意味なランプなのですが、これに輪をかけてテールランプまで白い色に改造している車を見かけます。これはヘッドライトとテールライトの意味がわかってないばかりでなく、非情に危険な行為であることが理解されていません。しかも法律違反です。

そもそもヘッドライトとテールライトには大事な役割があります。それはその車両のどちらが進行方向に向かって前方であるか後方であるかという識別をするための役割です。これは非情に大事な役割で世界中の乗り物がこの基本的な役割を守っています。

自動車はもとより、自転車、バイク、電車など全て守られています。つまり進行方向にたいして前方には白いライトが、後方には赤いライトが点灯されています。この法則を最もおもしろい形で表しているのが、後退の時です、いわゆるバックですね。バックライトはなぜか白いライト、これはまさに進行方向にたいして前方になる瞬間だからですね。常にバックで走るわけではないのでこの時のテールライトは法則通りではありませんが。

前照灯も後尾灯も補助灯も全て真っ白な車を見かけます。暗闇の中ではどちらが進行方向にたいして前方なのかがわかりません。輪をかけて方向指示器まで白色。先人が知恵を出し工夫して出来上がってきた素晴らしい色分けを理解できない。光の波長のことも知らずに気分だけでライトの色を決めている。全くばかげた無駄遣いですね。

ボクの車もご多分に漏れず補助ライトが白色でした。24カ月点検の時に黄色いランプに変えて頂きました。雨の日などに点灯すると、路面の視認性が白いランプの時より優れています。

ヘッドライトやテールライトにはそれぞれに意味があり、明るさや色もむやみに変えてはいけないことを理解しましょう。安っぽい個性は所詮認められません。

個性は外観ではなく内面を磨くことでできてくるモノです。