へんこつ日誌

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2002年07月21日(日) [長年日記]

§1 うちわ考

今時うちわを買って使っている人はほとんどいないだろう。ボクも自分で買った憶えなど全くない。保険屋さんがくれたり、商店街で配っていたり、銀行でもらったり、地域のお祭りでもらったり。いろいろもらう機会がある。

最近ではどこでもらううちわもそのほとんどがプラスチック製である。今となっては懐かしくさえある竹のうちわを見かけなくなった。あなたの家に竹のうちわはあるでしょうか。有ったら一度使い比べてみて頂きたい。

プラスチックのうちわが重たく感じると思う。実際に振ってみるとかなりの重量感があるうえ、大きくしなるので扇ぎにくい。そのてん竹のうちわはバランスが良く扇いでみると非常に軽い、柄がしっかりしていて、付け根を持つと小刻みに扇げて先端を持つと大胆に扇げる。風量調節も自在で疲れない。ちなみに京うちわなどというものもある、前者は丸亀うちわというらしい。

こんなに良いとこばかりの竹のうちわが出回らないのにはワケがあった。やはりコストが違うようだ、卸売価格で100本単位のロットで1本当たり200円の竹のうちわに比べてプラスチックのうちわは120円と約6掛けで買えることになる。こうなると景品として出だすには負担が違いすぎるわけだ。

そんな事情はさておいても、竹のうちわは非常に使いやすい。それだけじゃない。今の子どもたちはうちわと言えばキャラクターなどが書いたプラスチック製のモノと思っているでしょう。元来日本のうちわはアサガオや景色などが書いた風情のあるモノであることや、使いやすさが全然違うと言うことを教えて上げるべきだと思うのです。

最近何でも、本物が影を潜め、偽物や見かけだけのものが幅を利かせているのが気に掛かります。まず本物があって、それを代用品で済ませるかどうかはその後に考えることであって欲しいと思います。最近の子は好き嫌いが多いとか、何も知らないという前に。最初に本物を与えたかどうか、反省する必要があるかもしれません。

それにしても竹のうちわが欲しい。さて、いったいどこに売っているのだろうか。と思うほど意識もせずに使ってるなぁ。今年はマイうちわを持とうかな。