へんこつ日誌

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2002年01月21日(月) [長年日記]

§1 今週はハルちゃんが寄宿舎に入る。

今年度だけで12週入ったことになる。よく頑張ってくれました。

久しぶりにまともに仕事が出来る環境になり、ハルちゃんを送った帰りにパソコンの顧問先へ出向き、届いていたMOドライブのセットアップをして、暫く出来ていなかったバックアップを済ませた。これで一安心、後は定期的にバックアップするだけだ。

夜も手が空いているので、病院へ出かけた。夕食を持って病院へ行くのは久しぶりだ。すでに顔なじみになっている弁当屋のおばちゃん。いわゆるほか弁だが、ここのが一番美味しい。

他にもいろいろ買ってみたが、揚げ物が脂ぎっていたり。唐揚げの味付けがイマイチだったり。見た目はきれいでも弁当はやはり味が大事。ほか弁屋が生き続ける理由が分かった気がした。

ナルちゃんはCT検査待ちだが、通常の予約では数週間先になる。緊急の場合は時間外にでも割り込むのだが、今の状態では緊急ではないのでキャンセル待ちになる。いかにCT検査がたくさん実施されているかが分かる。

最近の医療は、何でもかんでも映像にして目で見ようとする。聴診や触診で大丈夫だと思っていても、目で見ないと気が済まなくなる。また、患者にしても、ちゃんと確認できるものがあるのだから何かあったときに何故しておかなかったが問われることになる時代だとも思う。

診療報酬に映像診断料というものがある。これが案外バカにならない。映像診断をリーサルウェポンとして使えるという考えがあると、聴診などで簡単に見つけられるものまで映像診断料が必要になるケースも考えられる。

念には念をだが、難しいところである。

NHKで放送されている。[ER]と言う海外のドラマをご存知だろうか。救命救急室を舞台にしたアメリカのドラマだ。

日本の同じ様なドラマとは比べものにならないほど臨場感がある。日本の同じ様なドラマでは、着替えも消毒もマスクもせずにICUに入っていくシーンなどが平気で放映されているのであまり見る気がしない。

専門職を扱うドラマは、その専門職が見て面白いもので無ければならないとボクは思が、お医者さんは見ているだろうか。

さて、このドラマで気付いたことは、ほとんどの医師がステレオの聴診器を使っていることだ。このステレオの聴診器は、ボクが調べた限りでは、日本の医師が発案者で、日本の企業に持ちかけて製品化したものだ。

http://www.asahi-net.or.jp/~ig2s-kzm/

ナルちゃんが入っている病院の医師で、今回お世話になっている何人かのうち、ステレオ聴診器を使っているのは一人だけだった。

ステレオ聴診器の利点は、聞きたい音の発生源の位置が分かるというもので、モノラルでは成し得ないものだ。さしずめ適当な位置に聴診器をあてると問題となる音がしている方向が聴き取れるというもの。

モノラルの聴診器をあちこち位置を変えながら、胸の音やお腹の音を聴いている様子を見慣れているが、この動きが不要となるのに加えて、音の位置がハッキリ分かり診断に役立つというわけだ。

このステレオ聴診器に、真っ先に飛びついたのがアメリカの医師。

それがすでにドラマにまで反映されている。にもかかわらず日本の医師はほとんど使っていない。

なんだか、日本人が発明したフロッピーディスクをアメリカのIBMが特許ごと買い取って、後になって日本のメーカーがIBMに特許料を支払ってフロッピーディスクを製造している光景とだぶりませんか。

学閥の違う、いっかいの医師が発案した聴診器などちゃんちゃらおかしいという事なのだろうか。それとも新しいものを取り入れたときの責任問題があるのだろうか、なんだか円山ワクチンが厚生省に医薬品と認められなかった経緯とだぶってしまう。偏見かなぁ?