「東京地裁での判決に際して、マスコミの皆様へ、そして国民の皆様へ」 今日、東京地裁で、僕に対する判決が出ます。 耐震偽装事件に関係した裁判では一番最初の判決です。 僕は、この裁判の容疑や内容については、話す意味がないと思いますのでコメ ントはしません。 僕を逮捕した本当の理由は、国が、アパのマンションやホテルの偽装を隠蔽す るために、藤田東吾を逮捕して黙らそうとして、行なったものと考えています。 イーホームズでは、平成18年2月に、アパグループのマンションの偽装を発 見しました。アパのマンションやホテルの構造設計を一手に行なっていた、田 村水落という設計事務所の水落代表がイーホームズに来社して、「こんな偽装 の手法は、姉歯より俺が先に初めた」と豪語しました。「建築確認を早く取る ために、構造設計にかける時間が少ないから構造計算書を偽装(改ざん)する なんて、他(の構造設計士)にも沢山いるよ」と平気で言いました。実際に、 田村水落がイーホームズに申請をしていた3件の物件に偽装が発見できました。 その他の物件は、役所や他機関に提出してきたと言いました。その後、アパの 取締役や責任者の方が来社して、アパに関する偽装の隠蔽や計画変更を要請し ました。全く、ヒューザーの時と同様です。 イーホームズで受け付けていた3件の物件の内2件は、イーホームズでは計画 変更も、再計算も適わないと判断したので、現在、工事は止まったままです。 取り壊しもしていません。事件が風化したら、工事を再開して、販売するのか もしれません。「アップルガーデン若葉駅前」と「アパガーデンパレス成田」 です。他の1件は、川崎市の物件で、川崎市で計画変更の処理がなされました。 しかし、本当に重要なことは、住民や利用者の命に被害を与える可能性であり、 それは、工事中のマンションやホテルではなく、既に完成して入居済みの物件 です。 僕は、国交省に対して、イーホームズで受け付けた以外のアパの物件を調査す るように糾弾をしてきました。国は関知しないと言いました。アパは工事を止 めませんでした。これも、ヒューザーの時と同様です。この状況が、4月まで 続いた中で、4月26日に僕は逮捕されました。逮捕自体の「見せ金」の容疑 は、たとえお金はすぐに返済して誰に迷惑をかけなかったとしても、違法を行 なった者として罰を受けなければいけないことだと反省しております。 多くの国民の皆様から激励のお手紙を頂きましたが、僕は以上の経過をずっと 黙ってきました。もし、言ったとしても、国は隠蔽するために何をするのか分 らなかったし、社員もいたので、安全を優先しました。また、アパの元谷会長 が、安倍晋三官房長官(当時)の後援会である、安晋会の副会長を務めていた ことも、当時は知りませんでした。 今、イーホームズの社員は、全員、再就職が決まり、新しい道を歩んでいます。 そして、僕は一人になりましたが、僕が知る真実をここに語ることは、イーホ ームズを創業した者として、代表を務めた者として、そして21世紀に日本に 生きる者としての責任だと思います。よって、ここに発表を致します。 耐震偽装事件の本質は、決して、ヒューザーやアパだけの問題ではありません。 また、法的には、確認検査制度の問題ではなく、大臣認定制度の問題のはずで す。構造計算書が、偽装(改ざん)可能なレベルで、構造計算プログラムの運 用プロセスを評価/認定した、財団法人日本建築センター(国の天下り機関) と国土交通省住宅局建築指導課に責任はあります。アパやヒューザーは、この 観点からは被害者です。但し、デベロッパーとして、自らが作ってきたマンシ ョンやホテルの、住民や利用者の命の安全を無視してはいけません。平成18年 5月22日に、北側国土交通大臣も同様の発言を国会で行ないましたが、この発 言はマスコミが取り上げませんでした。官僚がマスコミを情報操作の一手に使 う表れだと思っています。 よって、僕は、日本の建築行政を担ってきた一員として、この真実を公表いた します。 また、僕は、「耐震偽装」と題して、僕が知る真実を本に書きました。ペンの 力によって、耐震偽装が何であったのかをお伝えするべきだと思ったからです。 既に原稿は、ある出版社に入れてありますので近く出版されると思います。た とえ、僕の身に何があったとしても、イーホームズの理念であった、『21世 紀の住環境の質の向上に貢献する情報提供』を果したと、僕は思っています。 最後に、結果として、国民の皆様には、構造計算書に関わる国家の不正を公表 したことで、不安と混乱をいたずらに招いてしまったことを、ここに深くお詫 び申し上げます。 申し訳ありませんでした。 平成十八年十月十八日  藤田東吾 「安倍総理殿、国家に巣食う者を弾劾致します」 平成18年10月20日 安倍晋三総理大臣、長勢甚遠法務大臣、但木敬一検事総長、東京地検の皆様、 そして、官僚、政治家、マスコミ、関係業者、そして国民の皆様 イーホームズ株式会社 代表取締役 藤田東吾    安倍総理大臣に置かれましては、日頃ご公務ご多忙の中、本日の、私からの 通報を受け付けて下さり、誠に有難う御座います。深く感謝の意を申し上げま す。  私は、今日の午前中、川崎市内のマンション(エグゼプリュート大師駅前) と、設計事務所のアトラス設計の、二つを訪ねて来ました。何れにおいても、 この度の「耐震偽装隠蔽事件」を解き明かす上で、とても重要な証拠となるか らです。  私が解き明かしたいものは、一部の官僚と政治家が、国民の命と財産を軽視 して、癒着業者とともに利権を死守しようと、違法行為を犯したり、または少 数の弱者をスケープゴートに見立てて、不正を隠蔽するという国家体質を暴き たいのです。そして、この体質を日本から除却しなければ、子供達の為に明る い未来はないと信じているからです。  よって、私は、以下の事実を記者クラブや国土交通省に隠蔽されないように、 直接、安倍総理大臣にお渡し、事件の解明と住民の安全確保を早急かつ遺漏な き対応をお取り頂きますようにお願い申し上げます。  まず、エグゼプリュート大師駅前は、建築確認の構造計算図書が偽装(改ざ ん、若しくは不整合)されていました。ところが、中間検査の直前の二日前に、 計画変更が川崎市において下ろされました。しかし、工事は建築確認の図面の まま進行したものと考えるのが当然であり、計画変更によって偽装マンション が隠蔽された可能性が99%以上はあるものと考えられます。  この偽装マンションを生み出したのは、たとえ藤光建設サイドからの圧力が あったにせよ、川崎市と国家であります。  一方、国家は、ヒューザーの小嶋氏を、グランドステージ藤沢のマンション に偽装があるのを認識していながら、お客様に引き渡したとして、詐欺罪で逮 捕しました。小嶋氏は、引渡し直前の、平成17年10月下旬の段階で偽装を 認識したと思われますが、この時点では既に完了検査も終了していました。  であれば、このエグゼプリュート大師駅前は、中間検査を1月末に行った時 に、構造計算書の偽装が、川崎市によって隠蔽されたわけです。販売案内のHP (下記参照)を見ると、来月11月の竣工で、翌12月に入居予定となって います。つまり、販売は大方終了し、購入者は引越しの準備をし、新居に入る 段取りや買い物を楽しみに進めているはずです。  私は、川崎市と国交省建築指導課の罪は、建築行政を行なう者自らが隠蔽し たとして、小嶋氏より遥かに大きいと思います。イーホームズでは、2月に構 造計算書の偽装を認識し、川崎市と国家に通報しています。しかし、隠蔽され てしまいました。強制捜査と私の逮捕で追求も出来なくなりました。  現段階でも、非破壊検査を、国家が関与しない公正中立な第三者機関等に徹 底的に行なわせるべきです。99%以上の確率で偽装マンションのはずです。 この偽装を生み出したのは、川崎市と国家官僚です。彼ら公務員が偽装マンシ ョン(小嶋氏流に言わせるなら、殺人マンション)を、生み出したのです。法 の衡平を重視するなら、小嶋氏を逮捕した以上は、川崎市の倉形課長、国土交 通省の当時の北側一雄大臣、佐藤信秋事務次官、山本繁太郎住宅局長、小川富 吉建築指導課長、田中政幸課長補佐、高見企画調査官も同じく逮捕するべきで す。この者達は、小嶋氏より、建築行政のプロとしての立場からも、遥かに悪 質です。そして陰湿です。  因みに、イーホームズでは、1月24日に行なわれた本件計画変更の内容に ついては不知です。また、今の段階で状況がどうなっているかは同じく不知で す。よって、今日、私は現場に行って参りました。現場は既に竣工間近です。 既に、総戸数42戸の内、30戸以上の成約になっているとのことです。また 完売も間もないとのことです。  もし、このまま誰もが見てみぬ振りしたら、ここにもうすぐ住む住民の方は、 国家と川崎市によって耐震強度の偽装が隠蔽されたことを知らずに、一戸当た り平均3名の家族として、136名の命が危険に晒されながら住み続け、そし て、ローンを払い続けて行きます。安倍総理、果たして、このような犯罪を許 してよいのでしょうか。  10月18日に、私が語った司法クラブでの発言を、99%のマスコミは黙 殺しました。まさか、この事実も黙殺してしまうのでしょうか。許してよいと はとても思えません。 私は、イーホームズの代表者として、一国民として、国家に巣食う者を弾劾し ます。安倍総理大臣お力を発揮してください。日本のマスコミには期待できま せん。とは言え、私一人の力では及びません。どうか、日本の皆様も、力をお 貸し下さい。お願い致します。  そして、事実を明確にし、検事総長や、東京地検が、これらの役人を犯罪者 として逮捕できないなら、小嶋進さんは無罪放免として即刻に釈放するべきで す。そして、「秋霜烈日」のバッジを外して検事を辞職し、司法の職から離れ るべきです。総理大臣も、法務大臣も、自らの責務を果せないなら政界から去 るべきです。道徳的に不適合者です。  また、同時に、株式会社田村水落が関与した全ての建築物について、即座に 再計算及び非破壊検査を実施して、住民や利用者の命の安全確保を果すべきで す。そこには、アパグループが関与した多くの物件が含まれています。  次に、渋谷区代々木のアトラス設計に関する調査を行って参りました。ご存 知の通り、渡辺朋幸氏が代表を務める設計事務所です。何故、調査を行ったか と言うと、渡辺朋幸氏が建築士の免許を持たない無資格者でありながら、名義 を借りて設計事務所を経営し設計業務を行っているとの、確度の高い情報を得 たからです。私は驚きました。今回の耐震偽装事件に関連して、姉歯元一級建 築士が建築デザイナーの秋葉氏に建築士免許の名義を貸与したことで、姉歯氏 も、秋葉氏も逮捕されました。皆さんご存知の通りです。  現在、アトラス設計の渡辺朋幸氏は、平成17年10月にイーホームズに姉 歯氏が行なった構造計算書の偽装を指摘したと評価され、耐震偽装景気に便乗 して、マンション販売講習会等で構造設計の講演をやっているなどと聞きまし た。しかし、一級建築士も持たず、建築構造士でもなく、JSCA会員でもないな ら、分不相応といわざるを得ません。また、秋葉氏と同じく、名義借りによっ て逮捕されなければ不公平となります。  よって、渡辺朋幸氏が本当に無資格なのかを確認するために、東京都や、建 築士会、そしてアトラス設計の調査を行なってきたのです。この結果、与えら れた情報どおり、無資格者でした。ある一級建築士の名義を借りて、アトラス 設計事務所を運営していました。至極かつ誠に残念ながら、秋葉氏と同様に逮 捕されなければなりません。  もし、逮捕しないのなら、その差別的扱いを正当化する理由を、法の衡平性 の観点から、但木検事総長は明確に国民に対して説明する義務があります。  東京地検の皆様には、改めて、胸に付けた「秋霜烈日」のバッジの意味を思 い起こし、あなた達が、法を司るものとして自らが正しい者であるのか否かを 明らかにしてください。もし、明らかに出来ないのなら、バッジを外して、司 法の世界から去るべきです。  尚、川崎市のマンションと、アトラス渡辺については、詳細データを以下に 掲げます。 1.(仮称)エグゼプリュート大師駅前 http://www.myhome21.jp/ 建築場所 川崎市川崎区大師駅前2丁目12番34号      RC構造、地上15階建て、延べ床面積3,461?u 建築主(デベロッパー) 株式会社伸明ハウジング 代表取締役 山崎伸         藤光建設株式会社 代表取締役 佐藤雅彦 設計者 藤光建設株式会社一級建築士事務所 橋本清 構造設計 株式会社田村水落設計 代表取締役 水落光男 川崎市まちづくり局指導部建築審査課長 倉形紳一郎 044−200−3019 国土交通省住宅局建築指導課 03−5253−8111(代表) 山本繁太郎住宅局長、小川富吉建築指導課長、田中政幸課長補佐、高見企画調 査官 (1)確認済証番号 eHo.05.A-01003000-01号 (平成17年8月12日) (2)計画変更:確認済証番号 eHo.05.A-01003000V-01号 (平成17年11月2日) この11月2日の計画変更は、杭の変更(現場造成杭から規制杭への変更)であ る。工事は10月17日に着手しており、杭の変更以外の建築計画は、当然に、 (1)の確認図面通り進行しているものと考えるのが常識である。 (3)現場の中間検査は平成18年1月26日に川崎市が行った。合格としている。  しかし、この直前の2日前、平成18年1月24日に、再び、計画変更図面が川崎 市に対して申請され、この計画変更の確認は同日付で川崎市が下ろしている。 この規模の、中間検査とは、建物の2階部分の構造躯体までが終了した時点で 行われる。よって、2日前に計画変更された図面が、現実の工事に反映されて いるとはまずもって考えられない。素人でも分かることです。    イーホームズでは、2月において、上記建築計画の構造計算図書に偽装を認 識しました。この通報を川崎市に行ないましたが、計画変更で処理したとして、 それ以上の調査も追及もしませんでした。国に通報しても、関知しない、特定 行政庁との間で処理してくれと言われました。田村水落が関与した多くの物件 の再調査を行なうように、田中政幸課長補佐に電話で僕から話しましたが、国 は動きませんでした。結果的に、構造計算が偽装されたままのマンションが、 今では完成間近に到ってしまいました。被害を発生させ、拡大させてしまった わけです。 2.アトラスの渡辺朋幸の名義借り状況 住所 東京都渋谷区富ヶ谷1−9−19 2階 社名 有限会社アトラス設計 代表取締役 渡辺朋幸 03−5465−1173    一級建築士事務所登録 管理一級建築士氏名 小林昭代(名義貸与人) 以上